電気けいれん療法という治療もあります。
これは英語の頭文字を取って「ECT」とも呼ばれているものなのですが、どのような治療なのかと言えば頭部に電気を流して人為的にけいれんを起こさせるのです。

うつ病は脳があまり働いていない状況だとは分かっていますので、けいれんではあっても脳を刺激して動かす事でうつ病に効果があるとされている治療です。
1930年台に開発されていますのでとても長い歴史があるのですが、かつてのこの治療は治療効果が高い一方で、何せ電気を流す事になるのですから患者に苦痛を与えてしまう事にもなっていたのです。
ですが技術の進歩により、患者に苦痛を与えずに脳にのみ刺激を与える事が出来るようになりました。

また、病院によっては全身麻酔を行ったり、骨折や脱臼を回避するために筋弛緩剤を利用する所もあります。
記憶障害の危険を最小限とするためにパルス波で行うなど、近年では「修正型電気けいれん療法」、英語では「m-ECT」と呼ばれている治療があります。

ダイレクトな刺激

この治療のメリットは、うつ病治療で自然発生的に起こるよう促していた脳への刺激をダイレクトに行う点にあります。
これまでこのブログでもうつ病の様々な治療方法をご紹介してきました。

それらは、アプローチの方法こそ異なれど脳に刺激を与えるという点は共通していました。
リラックス状態にするのも、脳に刺激を届けやすい状態にするためでもあるのですが、修正型電気けいれん療法の場合、アプローチも何もなく、直接的に刺激を与える事が出来ますので、時間もかかりません。

長期的にうつ病の治療に取り組むのが面倒という人や、とにかくすぐにでも効果を実感したいという人にとっては、この方法はダイレクトですので理想の治療法と言っても良いでしょう。
一方でこの治療を受ける際にはいくつか注意点があります。
心臓や呼吸器に病気を抱えている場合には医師と相談しなければなりませんし、入院治療が原則となっている所が大半です。

入院するケースが多い

電気を脳に与えてその場で帰宅させるとなると、それはそれで危ないですから、入院させるケースが多いです。
また、その際は完全に絶飲食をする事になりますので、「気軽」という訳にはいかないかもしれませんが、効果は実証されていますので、一度自分自身に刺激をと考えて受けてみるのも良いかもしれません。

どのような治療であっても基本的には本人の自由なのですが、この治療法は音楽を聞いたりスポーツで汗を流したりとは違い、医師と共に行う事になりますので、インフォームドコンセントで疑問に思っている事はすべて質問するようにしましょう。
分からないまま治療を受けるとなるといろいろと不安な事も多く、リラックスして治療を受ける事が出来ないかもしれません。