認知療法はうつ病治療の中でも比較的ポピュラーなものです。
うつ病患者がなぜうつ病になったのかはいろいろな理由があるのですが、その際に「甘えている」と感じる事もあるかもしれません。

存在を認めるところから始める

ですがそれを伝えたところでうつ病を悪化させてしまうだけでしかありません。
認知療法は、うつ病患者に対してまずは存在そのものを認めてあげる所からスタートする治療法になります。
うつ病の事を分かっていない人は、うつ病患者を見るとついついイライラさせられてしまう事もあるはずです。
「甘ったれ」と感じる人もいるかもしれません。

確かにそのような側面もありますので、一概に甘いという意見を否定する事は出来ませんが、それを患者に伝えた所で治療する事は出来ません。
むしろうつ病そのものを悪化させてしまい、本来であればすぐにでも改善する事が出来たかもしれないであろう状態をより悪化させてしまう事になると、かえって面倒な事になってしまいます。
特にうつ病患者はどうしてもネガティブになってしまいます。
必要以上に自分の事を責める傾向にありますので、認知療法では「そこまでする必要はない」といったように、諭してあげる事です。

この治療法の基本的な考えは人間の感情は出来事で生じるものではなく、出来事をどのようにして考えるのかによって決まるという点にあります。
先にもお話しましたがうつ病患者はどうしてもネガティブに考えてしまいがちです。

悪循環を断ち切るために

それが悪循環を生み、うつ病そのものを悪化させてしまう事にもなるのですが、認知療法はうつ病患者がどのような事を考えているのかを客観的に記録するなどして、患者に対して客観的に自分の考えている事を理解してもらうのです。
どのような考え方なのかを理解してもらえれば、患者自身が考えていた事が実は取り越し苦労だったという事にもなります。
うつ病になるとどうしてもネガティブさに磨きがかかってしまい、このような形で客観的に考える事が出来なくなってしまいます。

ですが、認知療法で、患者自身が「どのような考えなのか」を自覚してもらい、悪循環を断ち切るよう働きかけるのです。
客観視する事により「自分はなんておかしな事を考えたいたのだろう」と気付く患者もとても多くいます。

一つ何か駄目な事があるとすべて駄目と考えてしまいがちなのがうつ病患者ですが、人間は誰しも駄目な所の一つや二つくらいはあり、それらを抱えながら誰もが生きているのだとという事も分かってもらう事によって、うつ病患者の精神的な負担を軽減させる事が出来ます。
それによってうつ病患者も自分の考えがおかしなものではないと気づき、うつ病の改善の一歩を踏み出す事が出来るようになるのです。